保育士のブランク6年でも復帰できた体験談|不安と準備を正直に解説

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保育士の仕事を6年も離れていたら、もう戻れないと思っていました。

家の中すらうまく回せていないのに、仕事まで始めたら全部崩れるんじゃないか。久しぶりに働いて、ベテランのくせに動けないと思われたら。自分の子どもには大声で怒ってしまうのに、他人の子どもに優しくできるんだろうか。復帰を考えるたびに、不安の方が先に出てきました。

でも実際に働き始めると、「子どもときちんと関われるだろうか」という一番大きな不安は、現場に立った瞬間にやわらぎました。

体力や書類の書き方など、慣れるまでに時間がかかったこともあります。それでも、6年間の専業主婦生活はブランクではなく、保育士としての土台を静かに積み上げていた時間でもあったと感じています。

この記事では、保育士歴13年・6年のブランクを経てパート復帰した私が、復帰前の不安、やっておいてよかった準備、職場選びまで、体験をもとに書いていきます。

履歴書の書き方・志望動機の例文・自己PRについては、「保育士のブランクあり履歴書の書き方|志望動機の例文も紹介」で詳しくまとめています。

この記事でわかること
  • ブランクがあっても保育士に復帰できるか
  • 復帰前の準備でやっておくべきこと
  • 潜在保育士の復職支援制度と支援金の仕組み
  • 15年・20年のブランクでも大丈夫か
目次

保育士はブランクがあっても復帰できる?

ブランクが長いと、「もう現場の感覚は戻らないかもしれない」と不安になりますよね。

ここでは、6年ぶりに復帰した私が、子どもとの関わり方や仕事の感覚をどのくらいで取り戻せたのかを紹介します。

6年空いても、1週間で感覚が戻った

復帰初日、久しぶりに子どもたちと向き合ったとき、体が先に動いていました。しゃがんで目線を合わせる、泣いている子の背中をさする、給食の前に手洗いを促す。頭で考えるより先に、6年前と同じ動きが出てきました。

書類の書き方や園のシステムは最初からスムーズではありませんでした。ICT化が進んでいたり、記録の様式が変わっていたり、そこは確認しながら覚えていく必要がありました。ただし、書類・ICT・園のルールは最初から完璧でなくて大丈夫です。子どもとの関わり方、現場の空気感、そういうものは思っていたより早く戻ってきました。私の場合は1週間ほどで体がリズムをつかんできましたが、感覚が戻るまでの早さは人によって違います。1か月ほどかけて少しずつ戻っていく人もいると思います。大事なのは、最初から完璧に動けるかではなく、確認しながら慣れていける職場を選ぶことです。

ブランクの長さより、職場選びと気持ちの準備が大事

6年という数字だけ見ると長く感じます。でも復帰してみてわかったのは、ブランクの長さよりも「また保育士としてやっていける」という気持ちを自分の中で整理できているかどうかの方がずっと大事だということです。

新しい職場に入るたびに意識していることがあります。「まずはその園のやり方を覚えることに徹する」ということです。経験があっても、その園のルールを知らなければ新人と同じ。自分のやり方を持ち込む前に「笑顔で」「なんでもやります」「教えてください」の3つだけを心がける。そう決めてしまえば、気持ちはずいぶん楽になりました。

ブランクありで復帰する前に不安だったこと

復帰前は、体力やスキルだけでなく、子どもとの関わり方や職場の人間関係にも不安がありました。

実際に働き始めてどうだったのか、復帰前に感じていた不安とその後を振り返ります。

一番怖かったのは「他人の子どもに優しくできるか」

体力が持つかとか、スキルが落ちているんじゃないかとか、ブランクがある保育士が感じる不安はいくつかあります。でも私が一番頭をよぎったのは、そのどちらでもありませんでした。

「他人の子どもに、ちゃんと優しくできるだろうか。」

専業主婦の6年間、自分の子どもには感情的になってしまうこともありました。急かしたり、大きな声を出してしまったり。その環境に慣れてしまった自分が、仕事として人様の子どもと向き合えるのか。それが一番の不安でした。

実際に働いてみると、まったく問題ありませんでした。仕事だから、と思うだけで待てる自分がいました。時間がかかる子どもをじっと見守れる。それどころか、仕事での関わり方が自分の育児を見直すきっかけにもなりました。家でも子どもを急かすことが減っていきました。

体力・スキル・人間関係の不安はどうだった?

体力については、最初は正直しんどかったです。立ち仕事や床に座る動きが多く、足のだるさもありました。
ただ、私の場合は1か月ほどで少しずつ体がついてきました。

体力やストレスの不安が強い場合は、保育士のストレスが限界になるサインと対処法も参考にしてみてください。

スキル面は、子どもとの関わり方より書類や記録の変化の方が気になりました。でも、わからないことをそのままにせず確認する姿勢があれば、ブランクがあること自体を大きく責められる場面はありませんでした。「さすがですね」と言ってもらえる場面の方が多かったくらいです。

人間関係は、復帰先が子どもの通う園だったこともあり不安はゼロでした。ただそれは特殊なケースなので、職場選びについては後のセクションで詳しく触れます。

ブランクがある保育士が復帰前にやる準備

ブランク明けだからといって、保育の知識をすべて勉強し直す必要はありません。

まずは応募先の園を知ることと、働くために必要な書類や希望条件を確認することから始めましょう。

↓気になる項目をタップすると、読みたいところまで移動できます。

保育士のブランク復帰前に確認したい4つ(応募先の園、今の保育、資格や書類、働き方)をまとめた図解

園のホームページ・パンフレットを読む

応募する園のホームページを隅々まで読み込むことが最優先です。ホームページやパンフレットには園の方針や大切にしていることが書かれています。裸足保育をしているのか、異年齢保育なのか、行事の多い園なのか。そういう情報を頭に入れておくだけで、面接でも入職後でも動きやすくなります。

InstagramやFacebookなどで日々の様子を発信している園もあります。園の雰囲気を知る手がかりになるので、見られる場合は確認してみてください。

最近の保育事故や安全面を確認する

最近の保育現場で起きた事故や、安全面の情報にも少し目を通しておくといいと思います。
保育所保育指針をすべて読み込もうとすると大変ですが、最近の事故事例や安全管理のポイントを見るだけでも、今の保育現場で大切にされていることが見えてきます。
怖がるためではなく、子どもを守る視点を思い出すため。ブランク明けで不安がある人ほど、復帰前に少し確認しておくと、現場に戻る心構えにつながります。

保育士証・幼稚園教諭免許状を確認する

保育士証と幼稚園教諭免許状は手元にあるか確認しておきましょう。認定こども園などでは、保育士証に加えて幼稚園教諭免許状も必要になることがあります。
幼稚園教諭免許状の更新制は2022年7月に廃止されていますが、免許状の種類や状態によって扱いが変わる場合があります。不安な場合は、文部科学省の案内や都道府県教育委員会で確認しておくと安心です。
結婚などで氏名が変わっている場合は書き換えも必要です。面接に持参すると、その場でコピーを取ってもらえることもあります。

いきなり正社員が不安ならパート復帰もあり

いきなり正社員で戻るのが不安なら、パートから始めるのも十分ありです。勤務時間や責任の重さを抑えながら現場感覚を取り戻せるので、ブランク復帰との相性がいい働き方です。子どもの関わり方の基本は体に染み込んでいます。最初の1週間は、全部覚えようとしなくて大丈夫です。まずは笑顔と報連相を意識するだけでも十分です。

ブランクがある主婦の履歴書・面接で伝えること

ブランク期間をどう書けばいいのか、面接で何を聞かれるのか、不安に感じる人も多いと思います。

大切なのは、離職期間を隠すことではなく、今は働ける状態であることと、復帰への意欲を伝えることです。

ブランク期間は事実を短く伝える

履歴書のブランク期間をどう書くか、悩む人は多いです。「子育てのため」と一言書くだけでも問題はありませんが、せっかくなら子育てで身についた力を志望動機や面接で伝える方が印象が変わります。

職歴欄には無理に詳しく書く必要はありません。「出産・育児のため退職」「子育てに専念」など事実を簡潔に伝えるだけで十分です。

復帰への意欲は、職歴欄ではなく志望動機や自己PRで伝えると自然です。

保育士の仕事と重なる部分が多いことは、採用側にも伝わります。

志望動機は「なぜこの園か」を入れる

ブランクがある場合、志望動機で「復帰への意欲」を長々と書きがちです。でも採用側が知りたいのは意欲より「なぜうちの園なのか」です。

志望動機では、復帰への意欲だけでなく「なぜこの園で働きたいのか」を入れることが大切です。

園の方針や見学で感じたことを伝えると、その園を選んだ理由が伝わりやすくなります。

志望動機の例文や自己PRの書き方は、「ブランクあり保育士の履歴書・志望動機の書き方」で詳しくまとめています。

面接では「今働ける状態」を伝える

面接でブランクについて聞かれたときは、長く説明しすぎるより「なぜブランクがあったのか」「今は働ける状態なのか」「どんな働き方なら続けられるのか」を短く伝えることが大切です。

よく聞かれる質問や回答例は、「ブランクあり保育士の面接対策」で詳しくまとめています。

ブランク15年・20年でも保育士に戻れる?

ブランクが15年、20年と長くても、保育士資格は更新制度がないため、復帰を目指すことはできます。

ただし、認定こども園などで保育教諭として働く場合は、幼稚園教諭免許状も必要です。手元の書類を確認し、不安な場合は都道府県の担当窓口に問い合わせておきましょう。

また、ブランクが長いほど、今の保育現場との違いに慣れる時間も必要です。

ICTでの記録や保護者連絡アプリなど、以前と変わっている部分もあるため、いきなり担任や正社員を目指すより、パート・保育補助・短時間勤務から始めると安心です。

20年ブランクからの復帰については、体力面・現場の変化・求人選び・面接での伝え方まで、ブランクが長い保育士の復帰ポイントで詳しくまとめています。

潜在保育士の復職支援制度・支援金は使える?

潜在保育士の復職支援制度・支援金は使える?

保育士として復帰する人を対象に、自治体によっては就職準備金の貸付制度があります。

地域によっては最大40万円程度の貸付を受けられ、一定期間働くことで返還が免除される場合もあります。

ただし、金額・対象となる働き方・申請時期などは自治体によって異なります。利用を考えている場合は、就職前に自治体や保育士・保育所支援センターへ確認しておきましょう。

制度の対象・金額・返還免除の条件は、保育士の再就職準備金の対象・申請方法で詳しくまとめています。

ブランク期間にやってきたことは保育士の力になっていた

現場を離れていた期間を、「何もしていなかった時間」と感じる人もいるかもしれません。

でも、子育てや家事の中で身についた力は、保育士として働くうえでも役立つものがたくさんありました。

保育士のブランク期間に育っていた3つの力(小さな変化に気づく力、同時に進める力、保護者に寄り添う力)をまとめた図解

子どもの小さな変化に気づく力

「6年間、何もしていなかった」と思っていました。でも復帰してみて、それは違うと気づきました。

子どもが朝起きたときの顔色、いつもと違う機嫌、「なんとなく元気がない」という感覚。保護者として毎日それを読み取ることは、そのまま保育士の仕事に直結していました。

さらに、保護者の立場から見えるものが現場で活きることもありました。「おたよりを正直見る時間がない」「オンラインで配信してもらえたら助かる」そういうリアルな声を、保護者目線で伝えられる。経験年数だけでは持てない視点でした。

予定管理・同時進行・先回りする力

専業主婦の期間は、マルチタスクの連続でした。子どもの体調管理、学校や幼稚園の提出物の準備、送り迎えのスケジュール調整、料理・掃除・洗濯。どれも「誰かに評価されるわけでもなく、正解もない」中でこなしてきたことです。

複数の子どもの様子を同時に見ながら、次の活動の準備をして、保護者への伝達事項を頭に入れておく。専業主婦の6年間は、保育士として止まっていた時間ではなく、別の場所で同じ力を使い続けていた時間でした。

保護者目線で寄り添える力

行事のときにポツンとしているお母さんに気づいて声をかけられるのは、自分も保護者として同じ場所に立った経験があるからです。

行き渋りがひどい子の受け入れをするとき、自分の子どもが毎朝泣き叫んでいたのにある日突然ケロッとバイバイできたという話を伝えられたこともありました。データでも理論でもなく、自分が経験した「あのとき」を語れる。それは保護者としての経験がないと持てない強みでした。

ブランクありで復帰する職場の選び方

復帰の不安を大きくするか小さくするかは、職場選びでほぼ決まります。

ブランク歓迎の求人を選ぶ

「ブランクがある人を歓迎している」と明記している園と、そうでない園では、入職後の働きやすさがまったく違います。求人票に「ブランクOK」「育児ブランク歓迎」と書かれているかどうかは、最初の確認ポイントです。

見学で園の空気を見る

私が復帰先を選んだのは子どもが通っている園でした。保護者として職場の雰囲気や先生の様子が見えていたので、不安が少なかったです。同じ状況でない場合は、見学がその代わりになります。

実際に私が働いている園では、求人を見て「一度話を聞きに行けますか」と連絡してきた方もいました。応募を決める前に見学という形で来る人もいます。ハードルは高く感じるかもしれませんが、園の空気を肌で感じる機会として使えます。

人間関係が不安なら転職サービスで相談する

人間関係が心配な人は、担当者に「職場の雰囲気が穏やかな園を探している」と直接伝えて求人を絞ってもらう方が確実です。求人票には出ない情報を持っているのが転職エージェントの強みです。

職場の人間関係の不安について、保育士の人間関係がつらいときの対処法も参考にしてみてください。

人間関係・ブランク・働き方など、悩みに合うサービスを比べたい方は、保育士転職サイトの比較記事で確認できます。

職場選びの具体的な判断基準や見学・面接でのチェックポイントは、ブランク復帰で失敗しない職場選びで詳しくまとめています。

復帰前に確認しておきたいチェックリスト

ここまでの内容を、応募前のチェックリストとしてまとめます。

  • 保育士証が手元にあるか
  • 幼稚園教諭免許状が必要な職場か
  • 氏名変更の手続きが必要か
  • 希望する勤務時間を決めているか
  • 正社員・パート・補助のどれで戻りたいか
  • 園のホームページやSNSを確認したか
  • 見学できるか確認したか
  • ブランク期間をどう説明するか整理したか
  • 志望動機に「なぜこの園か」を入れられるか
  • 復職支援制度の対象になるか確認したか

全部を完璧にそろえてから動く必要はありません。まずは「書類」と「働き方の希望」だけでも整理しておくと、求人を見たときに判断しやすくなります。

よくある質問

ブランクからの復帰を考えると、資格・働き方・履歴書・支援制度など、さまざまな疑問が出てきます。

ここでは、ブランクがある保育士からよく聞かれる質問をまとめました。

ブランクがある保育士はパートから復帰してもいいですか?

もちろん大丈夫です。ブランクがある場合、いきなり正社員や担任として復帰するより、パートや保育補助から始める方が安心なこともあります。勤務時間や責任の重さを調整しながら、少しずつ現場の感覚を取り戻していきましょう。

ブランクが20年あっても保育士に戻れますか?

保育士資格は更新制度がないため、20年のブランクがあっても復帰を目指すことはできます。

ただし、いきなり担任や正社員を目指すより、パートや補助業務から始める方が安心です。体力面や今の保育現場の変化、求人選びの注意点まで詳しく知りたい方は、ブランク20年の保育士復帰についての記事も参考にしてください。

ブランクがある主婦の志望動機はどう書けばいいですか?

「子育てのために現場を離れていたこと」「子育て経験で身についた力」「なぜその園で働きたいのか」の3つを入れると書きやすくなります。ブランクを隠す必要はありません。子どもの体調管理や保護者目線で考えられることも、保育士として活かせる経験です。詳しい書き方と例文はブランクあり保育士の履歴書・志望動機の書き方にまとめています。

保育士のブランク期間は履歴書にどう書けばいいですか?

職歴欄には無理に詳しく書かず、「出産・育児のため退職」「子育てに専念」など事実を簡潔に伝えるだけで十分です。面接ではその期間に身についた力を話せるようにしておきましょう。志望動機や自己PRで補う方が、自然な流れになります。

保育士の復帰支援金はいくらもらえますか?

自治体によって異なりますが、潜在保育士向けの就職準備金貸付制度では、最大40万円の貸付を受けられるケースがあります。ただし、給付ではなく貸付で、一定期間働くと返還が免除される仕組みが多いです。対象条件や金額は地域によって違うため、自治体の窓口や保育士・保育所支援センターで確認しましょう。

復職前に何を勉強すればいいですか?

応募する園のホームページやパンフレットを読み、園の方針や保育の特徴を確認しておきましょう。あわせて、安全面や最近の保育事故の事例に少し目を通しておくと、現場に戻る意識が整います。すべてを完璧に勉強するより、「応募先の園を知ること」から始めると動きやすいです。

ブランクがある場合は、働き方や職場環境の希望を整理しながら探すことが大切です。
求人数を広く見たい、人間関係を重視したい、パートや派遣から戻りたいなど、悩みによって合うサービスは変わります。

どのサービスが自分に合うか迷う場合は、保育士転職サイトのおすすめ比較記事も参考にしてください。

まとめ:ブランクは弱点ではなく、経験として伝えればいい

ブランクがあることは、保育士として働くうえでそれほど大きなハンデではありません。子どもとの関わり方の感覚は思っていたより早く戻ってきますし、専業主婦として過ごした時間は、保育士の仕事に直結する力を積み上げていた時間でもありました。

ただし、どんな職場でも大丈夫というわけではありません。ブランクがあるからこそ、研修体制や人間関係、勤務時間、園の雰囲気を見て、無理なく戻れる場所を選ぶことが大切です。

不安がゼロになってから復帰しようとすると、いつまでも踏み出せません。まずは求人を見る、園のホームページを読む、見学できるか確認する。小さく動き出すだけでも、見える景色は変わります。

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