新卒で入った園を辞めたい。
まだ数か月しか働いていないのに、もう行きたくない。
そう思って検索すると、「辞めるのは甘え」「1年は続けるべき」という言葉のほうが先に目に入ってきます。
🖍 結論から言うと、新卒1年目でも辞める選択はできます。
私は新卒で入った幼稚園を1か月で辞めました。そのあと倉庫のアルバイトと託児所を経て、認可保育園に10年勤め、いま保育士14年目です。
1か月で辞めても、保育士は続けられました。少なくとも私の場合は。
ただ、今すぐ動いたほうがいいのか、しばらく様子を見られるのかは、状況によって分かれます。
- 新卒で辞めることが「迷惑」にあたるのかどうか
- 1か月で辞めた私が、そのあとどうなったか
- 今の園が合わないのか、保育士が向いていないのかの切り分け方
- 続けるか辞めるかを、どこで判断するか
- 年度途中で辞めるときに、最初に確認すること
新卒保育士は辞めてもいい
新卒1年目でも、辞める選択はできます。人員の補充やシフトの調整は、園が考えることです。
「こんなに早く辞めたら迷惑をかける」。新卒で辞めたいと思う人が、まず引っかかるところだと思います。
ただ、その迷惑という言葉の中身を一度ばらしてみると、引き受け先が変わります。
「迷惑をかける」は誰が引き受ける?
迷惑という言葉には、性質の違うものが3つ混ざっています。
| 誰に対して | 中身 | 誰が引き受けるか |
|---|---|---|
| 園の運営 | 人員の補充・シフトの組み直し | 園の運営側 |
| 同僚 | 一時的に業務が増える | 園の運営側が調整する |
| 子ども・保護者 | 担任や関わる大人が変わる | 園全体で引き継ぐ |

人員の補充やシフトの組み直しまで、新卒のあなたが引き受ける必要はありません。
もし一人抜けただけで現場が回らなくなるなら、最初から余裕のない人員配置で運営していたということになります。
子どもへの影響を心配する気持ちは、保育士として自然なものだと思います。ただ、しんどさを抱えたまま立っている大人と、元気な大人が新しく来るのとでは、子どもにとってどちらがいいのかは分かりません。
1年続けられないのは甘えなのか
「1年は続けるべき」という周りの価値観と、実際の退職のルールは別のものです。
いつ退職できるかは、あなたの雇用契約の内容によって変わります。就業規則で申し出の期限を決めている園もあるので、年度途中でも退職できるで契約書の確認の仕方から説明します。
そして、甘えかどうかを判定しようとしても、答えは出ません。基準がないからです。
代わりにできるのは、いま自分の体に何が起きているかを見ること。眠れているか、食べられているか、朝に起き上がれているか。判定ではなく観察のほうが、今日から使えます。
「甘えなのかな」と考え始めたら、その時点でかなり消耗しています。私も同じことをぐるぐる考えて、答えが出ないまま朝になっていました。
心や体に不調が出ているときは、判断より先に休んでください
仕事に行こうとすると涙が止まらない、眠れない、食べられない。こうした状態が続いているときは、辞めるかどうかを決める前に、体を休めることを優先してください。
厚生労働省のこころの耳では、働く人からの相談を匿名・無料で受け付けています。電話のほか、SNSとメールでも相談できます。
新卒1か月で辞めた私のその後
新卒で入った幼稚園を1か月で辞めて、倉庫と託児所で働き、認可保育園に10年。いま保育士14年目です。
新卒で辞めたいと検索している人が本当に知りたいのは、辞め方の手順ではないと思っています。私がそうでした。
自分より早く辞めた人はいるのか。その人は、そのあとどうなったのか。

1か月で辞めるまで
養成校を出て、幼児クラスの副担任として幼稚園に入りました。
卒業前の研修からその園に通っていたので、実際に園長から怒られていた期間は2か月半ほどになります。ただ、履歴書に残る経歴は1か月です。
最初の数日は、名前を覚えることと一日の流れについていくことで精一杯だったと思います。それが二週間、三週間と経つうちに、自分が何をしても怒られる側になっていきました。
子どもたちの前で怒鳴られる日が続きました。ある朝、お弁当を作り終えて、できあがったところで涙が止まらなくなり、そのまま過呼吸になりました。
休んだ日から、毎朝目が覚めるとそのまま動けず、ただ天井を見つめる日が何日か続きました。友達はみんな働いている時間です。
頭の中では「これからどうなるんだろう」とぐるぐる考えていて、悪いのは自分じゃない、悪いのは園長だと、誰のせいなのかを決めることで、なんとか自分を保とうとしていました。現実逃避だったのかもしれません。
そのあと心療内科を受診して、パニック障害と診断されました。発作が出たときに落ち着く薬を処方してもらい、そこからは何かをすることで考えない時間を意図的に作るようになります。
診断や治療の内容は人によって違います。ここに書いているのは個人の体験です。
結局、入職から1か月で退職しました。もらったのは日割りの給料だけ。
そのときに園で何が起きていたのかは、園長から受けたパワハラについて書いた記事のほうに詳しく残しています。
辞めてしばらくの間、道でその園のバスを見かけるたびに息苦しくなって、顔を隠していました。
辞めた直後の半年
辞めてからの2か月ほどは、朝8時ごろに起きて、DVDと漫画で一日を埋めていました。考え込む時間を作らないようにしていたのだと、今なら分かります。
夏になって、倉庫の仕事を始めました。選んだ理由は、人に会わなくて済むから。
8月には友達から託児所を紹介されました。「1か月だけ人手が足りない」という期限つきの話です。結局そこには翌年の3月まで、8か月いました。
もうひとつ、書いておきたいことがあります。
正職員を辞めてアルバイトになったので、親の扶養にもう一度入りました。手続きをしてもらった少しあと、父から「こないだ抜ける手続きしたばっかりなのにな」とぼそっと言われて、グサッときたのを覚えています。
今になって思うと、父も父なりに、娘が追い詰められて辞めたことがこたえていたのかもしれません。本当のところは、今も聞けていないままです。
我慢したほうがよかったのか
我慢しなくてよかったと思っています。ただ、それは私の場合の話です。
もし症状が出ずに半年続けられていたら、私はそのまま1年以上勤めていたかもしれない。
でも、心はもっとやさぐれていたかもしれません。
はっきり「辞めてよかった」と思えたのは、認可保育園に就職できたときでした。大事な同期ができて、子どもたちに囲まれて、仕事が楽しいと思えた。嫌な先輩はいましたし、そのことは別の記事に書いていますが、それでも楽しかったんです。
私が14年目まで続けられたのは、新卒のとき辞めたからだと思っています。辞めたから、保育士の仕事をもう一度、純粋に楽しいと思えるようになりました。
もちろん、いいことばかりではありませんでした。

ひとつは職歴です。1か月で辞めた幼稚園も、履歴書の経歴欄には書きます。10年以上経った今でも書いていますし、書くたびに少し身構えます。
もうひとつは収入。アルバイトだった1年は、足りない分を親に出してもらっていました。すねをかじっているという感覚が、ずっとありました。
今の園が合わない?保育士が向いていない?
できないことが多いだけで、保育士に向いていないとは決まりません。園の問題と、新卒だからまだ知らないことを分けて考えます。
どちらなのかで、園を変えれば解決するのか、働き方ごと考え直すのかが変わってきます。順番に分けていきます。

園の側で起きていること
自分の努力ではどうにもならないことが、園の側で起きている場合があります。
- 求人票や面接で聞いていた労働条件と、実際が違う
- 新人に教える体制そのものがない
- 特定の職員から、繰り返しきつい言い方をされる
- 人員配置に余裕がなく、常に誰かが走っている
上に挙げたものは、新卒の人ががんばって埋められる種類のものではありません。
私がいた幼稚園では、子どもたちの前で毎日怒鳴られていました。子どもの前で怒鳴られていたことは、私一人が仕事を覚えれば変えられる問題ではありませんでした。
「自分が至らないからだ」と思っているうちは、対処のしようがありません。まず、園の側で起きていることを分けて見てみてください。
何を知らないかが分からない時期
新人のころにいちばん困ったのは、何を質問すればいいのかさえ分かっていなかったことでした。
入って間もなく、入園の壁面を作ってきてという話をされました。一緒に組んでいた先輩が「わからないことがあったら何でも聞いてね」と言ってくれて、優しい人だなと思ったのを覚えています。
説明のあと「わからないことある?」と聞かれて、私は「大丈夫です」と答えました。そのときは本当に、分かったつもりでいたんです。
家で準備を始めたところで、手が止まりました。
保育雑誌に載っている型紙をコピー機で拡大して、画用紙と重ねてホッチキスで留めてから切る。私は、そういうやり方があること自体を知りませんでした。

やり方の存在を知らないと、そもそも質問が作れません。
「拡大コピーってどうやるんですか」とは聞けます。でも、拡大コピーを使うという発想がなければ、その質問は出てきません。自分が何を知らないのか、自分でも分かっていない状態です。
同期に連絡を取ったら「だいぶ進んだよ」と返ってきて、そこからは聞けなくなりました。一度「分かりました」と答えた手前、もう一度聞いたら怒られるんじゃないかと勝手に思ったからです。
結局、私は全部フリーハンドで切りました。
このやり方を知ったのは、認可保育園に入った1年目です。同じクラスだった先輩が、こちらが聞く前に、みんなに1から教えてくれました。本当にこんなやり方があったんだと驚いて、1年越しに答え合わせができた気がしました。
誰にでも、最初に誰かから教わった時期があります。いま手際よく動いている先輩にも、壁面の作り方を知らなかった日があったはずです。できないことの多さを、自分の向き不向きと混ぜないでください。
私が中堅になってからの話も、ひとつ書いておきます。
職員室で作業をしていたとき、若い先生が二人、ミシンの前で止まっていました。下糸の巻き方が分からないまま「こうじゃない?」「だめだね」と五分ほど続いていて、通りかかった私が「さっきからどうしたのー」と声をかけたら、「これどうやるんですか?」と返ってきます。
別の日には、画用紙を何枚も重ねてハサミで切ろうとしている先生がいました。一人で、黙々と。
どちらにも、「わからなかったらすぐ聞いたらいいよ、その時間もったいないからね。聞きづらかったら私に声掛けに来てね」と話しました。聞けない空気があるのは、私も同じことをしていたので分かるからです。
何を聞けばいいかも分からないので、今日の流れを先に教えてもらえますか?
分からないことを具体的に挙げられないときは、分からないという状態そのものを先に伝えるほうが早く進みます。
いつまで続けば楽になるのか
期間ではなく、状態で見てください。
「3か月経てば慣れる」「半年で楽になる」という言葉をよく見かけます。私も当時、その手の期限を自分で切ろうとしていました。
ただ、慣れて解決するきつさと、慣れても解決しないきつさは別のものです。
| 時間が解決に向かうもの | 時間では変わりにくいもの |
|---|---|
| 仕事の手順を覚えていない | 教える人がいない |
| 書類に時間がかかる | 書類を書く時間が勤務内にない |
| 子どもとの関わり方に迷う | 相談すると責められる |
| 緊張して話しかけられない | 特定の職員からきつく当たられる |
左の列は、続けているうちに変わっていく可能性があります。右の列は、仕事に慣れるだけでは変わりにくいものです。担当が替わる、運用が見直されるといった変化が起きれば別ですが、それはあなたの努力とは別のところで決まります。
いつまでと期限を決めるよりも、何が変わったら続けられそうかを先に考えてみてください。
保育士という仕事そのものが向いているかどうかで迷っているなら、向き不向きを4つのタイプに分けて考えた記事に、切り分けの手順をまとめています。
続けるか辞めるかの判断
涙が止まらない、眠れない、食べられない状態が続いているなら、退職の判断より体調の確認を優先してください。
ここまで読んで、自分がどちらなのか決めきれない人も多いと思います。どう判断するかを、順番に並べます。

今の環境を確認するチェックリスト
まず、今の園がどんな職場なのかを確認します。当てはまるものにチェックを入れてください。
当てはまるものにチェックを入れてください。
人員と業務量
教える体制
職場の雰囲気
気になった項目:0 / 9
チェックがついた項目は、あなた一人が頑張るだけでは変えにくいところです。園に確認・相談できることがあるか、ひとつずつ整理してみてください。
今すぐ動いた方がいいサイン
次の状態が続いているなら、続けるか辞めるかを考える前に、まず休んでください。
- 仕事に行こうとすると涙が止まらない
- 眠れない日が続いている
- 食べられない、または食べすぎる日が続いている
- 休みの日も仕事のことが頭から離れない
- 出勤前に体の不調が出る

私が限界だと気づいたのも、頭で考えた結果ではありませんでした。お弁当を作り終えて、できあがったところで涙が止まらなくなったとき。自分で決めたというより、体が先に止まったという感覚に近いです。
個人の体験ですが、受診したことで「これは気の持ちようではない」と分かって、少し楽になりました。心療内科でも、かかりつけの内科でも構いません。記録が残ることには意味があります。
体に出ているサインについては、ストレスが限界に来ているときの見分け方をまとめた記事も参考にしてください。
すぐに動かなくていい場合
一方で、しばらく様子を見られる場合もあります。
- 眠れていて、食べられている
- つらいのは特定の場面に限られている(行事前、書類の期限前など)
- 分からないことを聞ける相手が一人はいる
- 数週間前よりできるようになったことがある
このときは、続けながら考えるという選択が取れます。
年度途中でも退職できる
年度途中でも退職できます。ただし、いつ退職できるかは雇用契約の内容によって変わります。
年度の区切りが強い仕事なので、途中で辞めることに引け目を感じる人は多いと思います。手順から見ていきます。
まず雇用契約書を確認する
確認するのは1点だけです。契約に期間の定めがあるかどうか。
| 契約 | 退職のルール |
|---|---|
| 期間の定めがない | 申し入れから2週間で退職できる(民法627条1項) |
| 期間の定めがある | 「やむを得ない事由」があれば、期間の途中でも契約を解除できる(民法628条) |

正職員・パートといった呼び方では判断できません。パートでも期間の定めがない契約はありますし、新卒の正職員でも契約書に期間が書かれている場合があります。雇用契約書の「契約期間」の欄を実際に見て確認してください。
期間の定めがある契約でも、「辞められない」わけではありません。病気などが「やむを得ない事由」に当たる場合があります。ただし該当するかどうかは個別の事情で変わるので、判断に迷うときは労働局の相談窓口などで確認してください。
契約期間が1年を超える有期契約の場合は、働き始めてから1年が過ぎていれば、申し出ていつでも退職できます(労働基準法附則137条)。
出典
就業規則に「1か月前までに申し出ること」など、退職の手続きが書かれている園もあります。余裕がある場合は、就業規則に書かれた申出期限も確認して、早めに伝えると進めやすくなります。
伝える順番とタイミング
退職の意思は、まず主任や園長など、園の決まりに沿った上司へ伝えます。
同僚に先に話すと、上司へ伝える前に話が広がる可能性があります。誰に、いつ、どこで伝えるかを決めておくと、声をかけるときの緊張を少し減らせます。
時期については、私自身の経験を書いておきます。10年勤めた園を辞めたとき、私は9月に、誰よりも先に伝えました。養成校に求人票が出るのが秋以降だと、学生時代の記憶から知っていたからです。園も新卒の募集に間に合わせることができました。
早く伝えると園は動きやすくなりますが、そのぶん残りの期間が長くなる側面もあります。辞めると分かったとたんに接し方が変わる職場もあるので、職場の空気を見て決めてください。
何と言って切り出すかで迷っている人は、退職が言いづらいときの伝え方をまとめた記事に、実際に使った言葉まで載せています。
出勤できない状態のとき
ここまでの手順は、園に行ける状態であることが前提です。
すでに出勤できなくなっている場合は、無理に自分で伝えなくて大丈夫です。
- 診断書が出ているなら、まず休職や欠勤の手続きを取る
- 電話ができないなら、書面や家族を通じて連絡する方法もある
- それも難しいときは、退職代行という選択肢がある
私の時代にはそういうサービスがなかったので使ったことはありませんが、出勤できないまま辞める方法を整理した記事があります。仕組みと費用、使うときの注意点をまとめてあるので、必要な人だけ読んでください。
辞めたあとの選択肢
別の園に移るか、いったん保育から離れるか。どちらも選べます。
今の園を辞めても、離職したことだけを理由に保育士登録がなくなるわけではありません。養成校で過ごした時間と資格は、そのまま残ります。
辞めると決めたあと、次に出てくるのが「保育士を続けるのか、やめるのか」という問いです。ここは今すぐ決めなくて構いません。

別の園に移る
同じ保育士の仕事でも、園によって中身はかなり違います。
| 項目 | 園による差が大きいところ |
|---|---|
| 人員配置 | フリーの職員が何人いるか |
| 書類 | 手書きかデータか、勤務時間内に書けるか |
| 行事 | 数と準備の量、持ち帰りがあるか |
| 休みの取り方 | 代わりを自分で探すか、園が調整するか |
| 園種 | 認可、小規模、企業主導型、認定こども園、幼稚園 |
私が働いてきた園でも、急に休むときに自分でシフトを代わってくれる人を見つけてから連絡していた職場もあれば、「お互い様」で回っている職場もありました。同じ仕事でも、続けやすさはまったく違います。
ただ、新卒で1つの園しか知らない状態だと、比べる相手がいません。どの園がどう違うのかを知るところから始めても、遅くはないと思います。
次の園を探すときに、どの転職サービスが自分の地域や希望条件に合うのかを比べたい人は、保育士向け転職サービスの比較ページを参考にしてください。対応エリアや資格の条件も一覧にしてあります。
いったん保育から離れる
保育の仕事からいったん離れる選択もあります。
私も、退職後の半年は倉庫で働いていました。人に会わなくて済むという理由で選んだ仕事です。そのあと託児所に移り、認可保育園に入ったのは、辞めてから1年近く経ってからでした。
辞めたあとの1年で何を考えていたのかは、保育士を二度とやりたくないと思っていた時期の記録に書いています。面接で嘘をついたことや、不採用の通知が届いてほっとした理由まで残しました。うまくいった話ではないので、いま前向きな情報だけが欲しい人は、読まなくて大丈夫です。
戻るつもりがないまま託児所に行って、そこで「保育、嫌いじゃなかったんだ」と気づきました。先のことは、離れてみないと分からないこともあります。
新卒保育士の退職のよくある質問
新卒で辞めるときによく出てくる疑問を、6つにまとめました。
新卒保育士が一番辞める時期はいつですか?
「新卒保育士が最も辞める月」を示す公的な統計は、確認できませんでした。5月などの特定の月を挙げている記事もありますが、出典をたどれなかったため、この記事では使いません。時期で考えるより、今すぐ動いた方がいいサインに当てはまるかどうかで見てください。
保育士1年目の離職率はどのくらいですか?
新卒1年目に限定した公的な数字は、確認できませんでした。
保育士全体では、厚生労働省「保育士の現状と主な取組」に離職率9.3%(私営保育所は10.7%)という数字があります。ただし平成29年時点のデータで、新卒に限ったものでもありません。
1週間や1か月で辞めても大丈夫ですか?
勤務期間が1週間や1か月でも、退職を申し出ることはできます。**ただし、実際にいつ退職できるかは、契約期間の定めがあるかどうかなどで変わります。**詳しくは年度途中でも退職できるを読んでください。
新卒で辞めると、次の就職に不利になりますか?
私には分かりません。
私は新卒1か月で辞めましたが、そのあと応募した園は毎回決まりました。ただ、これは私ひとりの結果なので、一般化はできません。
私は転職時の面接で「なぜ新卒1か月で辞めたのか」を聞かれました。短期での退職について確認される可能性はあるので、答えを準備しておくほうがいいと思います。
1か月や2週間で辞めた職歴も、履歴書に書いた方がいいですか?
私も新卒1か月で辞めたあと、「こんなに短いなら書かなくてもいいのでは」「書かなかったら分かるのかな」と悩みました。
短い職歴でも、私は入職と退職を履歴書に書いています。雇用保険に加入していた場合は加入記録が残りますし、同じ年の転職では年末調整のために前職の源泉徴収票を提出することもあります。
ただし、前職の勤務歴が転職先に自動ですべて見えるわけではありません。それでも、あとから説明が必要になる可能性を考えると、短期間でも職歴として記載しておく方が話はシンプルです。
退職理由まで履歴書に詳しく書く必要はありません。面接で聞かれたときに、短く説明できるようにしておけば大丈夫です。
辞めたら保育士資格はどうなりますか?
資格は残ります。離職したことだけを理由に保育士登録がなくなる仕組みはありません。
まとめ:新卒保育士が辞めたいとき
新卒1年目でも、辞める選択はできます。心や体に不調が出ているなら、結論を急ぐ前にまず休んでください。
この記事で書いたことを、もう一度並べます。
- 人員の補充やシフトの調整は園が考えること。新卒のあなたが引き受けるものではない
- 「1年は続けるべき」という価値観と、実際の退職のルールは別
- 何を知らないかが分からないのは、向き不向きとは関係がない
- 期限を切るなら、日付ではなく何が変わったら続けられそうかで決める
- 年度途中でも退職できる。いつ辞められるかは雇用契約の内容で変わる
- 資格は残る。保育から離れても、戻れる
そのうえで考えて、それでも辞めたいと思うなら、私は背中を押します。
私が14年目まで続けられたのは、あのとき辞めたからだと思っています。辞めたから、保育士を続けられた。これが私の答えです。
同じ結果になるとは言えません。ただ、1か月で辞めたら全部終わりだとは、思わなくていいと伝えたくて、この記事を書きました。
今すぐ決めなくて大丈夫です。今日は、休んでください。
今の園以外にどんな職場があるのかを知っておきたくなったら、条件ごとに比べたページを用意しています。

