保育園・幼稚園って子どもたちがいつもニコニコ、楽しげな声が響き渡っていて、それを見守る先生たちも穏やかで・・・
そんなイメージはありませんか?
たしかにそんな場面も多いとは思います。
ですが、どんな会社にも一定数いるように、嫌な人はいるものです。
この記事は、私が初めて就職した幼稚園で実際に受けたパワハラについての体験談です。
弱冠20歳の世間知らずだった私が園長からのパワハラを受け、どのようにしてそこから脱却したのか・・・
ずばり結論は、その職場をやめることです。
自分の人生を長い目で見た時に、その職場にしがみつく意味はあるか?
そう考えるのが大事です。
パニック障害と診断された私でしたが、早々に退職してその原因から離れたことで、症状はわりと早いうちに改善されて行きました。
心の病気も早期発見、早期治療が大切です。
だからこそ、無理に無理を重ねないで早いうちに見切りをつけることをおすすめします(^-^)
大丈夫、あなたを必要としている職場は他にもありますよ!
実際にすぐに職場を辞めた人間がここにいます。
新卒1年目で就職してすぐに、それも結構常識はずれな辞め方をしましたが、その後きちんと別の職場を見つけられました。
新卒1年目で早々にリタイアした私の事例
私立幼稚園に就職
短大在学中、就職試験を受けたのは幼稚園ひとつだけでした。
一発で内定をもらった私は弱冠20歳。まだ世間を知らず、この幼稚園で長く働くものと信じて疑いませんでした。
思い返せば面接の時点でおかしなところはあったのです。
- 入っている宗教はないかと聞かれた
- 家族の職業を細かく聞かれた
- 面接中に夫婦喧嘩が始まった(面接官の園長・副園長は夫婦だった)
その当時は何も感じなかったけれど、宗教や家のことを面接で聞くのは差別につながる恐れがあり、禁止されています。
以下、厚生労働省のホームページの一部を抜粋したものです。
(3)採用選考時に配慮すべき事項
次のaやbのような適性と能力に関係がない事項を応募用紙等に記載させたり面接で尋ねて把握することや、cを実施することは、就職差別につながるおそれがあります。
<a.本人に責任のない事項の把握>
・本籍・出生地に関すること (注:「戸籍謄(抄)本」や本籍が記載された「住民票(写し)」を提出させることはこれに該当します)
・家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)(注:家族の仕事の有無・職種・勤務先などや家族構成はこれに該当します)
・住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
・生活環境・家庭環境などに関すること
<b.本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握>
・宗教に関すること
・支持政党に関すること
・人生観、生活信条に関すること
・尊敬する人物に関すること
・思想に関すること
・労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
・購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること
<c.採用選考の方法>
・身元調査などの実施 (注:「現住所の略図」は生活環境などを把握したり身元調査につながる可能性があります)
・合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施
厚生労働省ホームページより
面接時、これらのことに違和感を感じていれば、内定をもらったあとに断るという選択肢もあったのかもしれません。
園長からのパワハラでパニック障害と診断される
卒業前の2月から研修が開始。
周りの友達が遊びまわっている中、私は黒髪にスーツで朝の6時半には幼稚園の鍵を開けなくてはならない生活が始まりました。
さらに、働き始めてからも違和感がたくさん。
- 研修期間はスーツで出勤しなくてはならない
- 髪の毛は黒か茶色のゴムで結ぶこと
- 化粧をしてはいけない
- 電話は奪い合ってでも新人が出ること
- 新人が毎朝1番に出勤して掃除を済ませておくこと
- 帰りは必ず全員そろって退勤する
- 園内にカメラがあって監視されている
(縄跳びで子供たちと遊んでいたら、危ないと怒られました)
なんかもう典型的なブラックで笑えてきますね。(笑)
昔の話なので最近はこんな職場はないと信じたいですが、かなり息の詰まる職場でした。
とにかくいつも監視されている感じがあって、事あるごとに注意される毎日。
そんな中でも同期と励ましあいながらなんとか頑張っていたのですが、園長が運転する園バスの添乗を1年間担当することに決定したのです。
他の園ではバスコースごとに先生たちが交代して添乗すると聞いて驚きました。
私が就職した幼稚園では、バス担当は新人が1年間朝と帰りずっと添乗するという決まり。
毎日運転手の園長から怒鳴られ、子どもたちの前でも怒鳴られ、5分前に言われたことをそのままやると何やってんだと怒鳴られ・・・(どんだけ怒鳴るんだ)
ある日帰りのバス添乗が終わって死んだような顔をしていたのでしょうね。
先輩が声を掛けてくれ、ダムが決壊するかのように我慢していた涙が溢れて過呼吸を起こしてしまいました。
そこに現れた園長は、「なんだ!?泣いてるのか!?」とまた怒り、それに対して副園長が「病気よ。」と言い放った時のことは忘れられません。(遠い目)
それでも職場で泣いてしまったことが恥ずかしくもあり、先輩にも同期にも「大丈夫です。泣いてしまってすみません!」なんて答えた自分を抱きしめてあげたい。
次の日も出勤はしました。
笑顔で明るく振舞い、怒られても反論もせず健気に頑張っていたのですが、ある朝お弁当を作っているときに突然涙が溢れてきて過呼吸になり、こう思ったのです。
「あぁ、もう限界だ。」
その日から一度も出勤はできませんでした。出勤しなきゃと考えると過呼吸になってしまうのです。
一回だけ副園長が会いに来ましたが、「病気だなんて聞いてなかったから・・・」という言葉を残していってくれました。
多分“病気だと分かっていたら採用しなかったのに。ハズレくじ引かされたわ。”と言いたかったのだと思います。(笑)
ちなみに私にこの時現れていた症状は以下のものがあります。
- ふとしたときに涙が出る
- 過呼吸
- 人混みが怖い(とくに電車などの閉鎖された空間)
これらの症状から「パニック障害」と診断された私ですが、心療内科の先生と話す中で言われたことがひとつ。
「退職したらきっとすぐ治るよ。」
その言葉の通り、退職すると少しずつ元気を取り戻していったのでした。
原因を取り除いたことで、根本的な解決につながったのだと思います。
ちなみにパニック障害にはこんな症状があると言われています。
- 動悸やめまい
- 発汗
- 窒息感
- 吐き気
- 手足の震え
死なないとわかっていても、過呼吸で苦しくなることも周りに迷惑をかけることもつらかったです。
退職した方法
どうやって退職したのか。
その方法ですが、常識的に考えてどうなの?と言われても仕方ない方法をとりました。
- 診断書をもらってくる
- 診断書と退職届を送る
- 荷物は同期に持ってきてもらうor捨ててもらう
本来であれば一度職場に出向き、しっかりと退職の意思や理由を伝えるべきです。
ですが、当時はそんなこともできないほど職場に対して恐怖を感じていました。
現在は退職代行サービスというものがあります。
本当に困っている方は利用してみるといいかもしれませんね!
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園長からのパワハラは誰に相談するべき?
では、園長や先輩保育士からのパワハラを受けた際にどこに相談すると良かったのでしょうか。
まずは心を許せる人に相談するのがいいと思います。
日常的にパワハラを受けていると、何がおかしいのか気付きにくい点があるからです。
家族でも恋人・友人でもいいでしょう。まずは信頼できる人に相談をしてみましょう。
次に、可能であれば職場内の信頼できる上司・同僚に話してみましょう。
たとえば、主任や先輩保育士のパワハラに悩む場合は園長に。
園長からパワハラを受けている場合は、運営している法人などに相談をしてみるのもいいと思います。
ただ、幼稚園や保育園は家族・親族で経営しているところも多いのが実情。
私が退職した幼稚園も園長と副園長は夫婦でした。
なので、上司に相談をするという選択肢はなかったようなものです。
そんな時は公的な機関を頼ってみましょう。
相談が無料で、チャットなどを使って気軽に相談できる窓口もあります。
相談窓口はこちらの記事でまとめています↓
パワハラを受けているところを録音した方が良いのか、記録を付けた方がいいのかなど、アドバイスをもらえるかもしれません。
私立幼稚園園長からのパワハラ事例:まとめ
私が新人幼稚園教諭の時に受けたパワハラ。
自分の身を守りながら抜け出す方法は、退職すること一択でした。
園長からの日々の威圧的態度・同僚や子どもたちの前での説教とは言えない罵倒などで精神的に参ってしまい、ある日突然出勤できなくなってしまいました。
私が診断されたパニック障害の主な症状はこちら↓
- 動悸やめまい
- 発汗
- 窒息感
- 吐き気
- 手足の震え
幼稚園や保育園では、まだまだ人間関係で悩む人が多いように感じます。
あなたには当てはまる症状は無いですか?心のSOSには早く気づいてあげましょうね。
私もお医者さんに話を聞いてもらうだけで心がグッと軽くなった感じがありました。
症状が出ていない人でも、人間関係で悩んでいたらまずは身近な人に話を聞いてもらいましょう。
自分が気付いていないだけで、もしかしたら上司や同僚の態度はパワハラにあたるかもしれません。
正常な判断ができなくなっている可能性もありますので、些細な悩みも話してみるといいですね。
話せる人がいない場合は公的な機関を利用するのも選択肢の一つです。
我慢せずにまずは相談してみましょう!
自分の「つらい」と誰かの「つらい」を比べなくても大丈夫。
限界が来る前に吐き出してくださいね。
私は正式に働き始めて数週間で退職をしたことを後悔はしていませんし、その幼稚園を辞めたおかげで、のちに働く職場でたくさんの出会いを経験することができて本当に良かったと思っています!
重い話を最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)