新卒で保育士になったのに、もう限界。 朝になると園に行くのが怖くて、でも「新卒で辞めたら終わり」「甘えてるだけかも」と自分を責めていませんか。
私も同じでした。 新卒で幼稚園に就職し、園長のパワハラでパニック障害になり、4月のうちに退職。実質1か月も続かず、当時は人生が終わったと思いました。
でも今は、あのとき無理をやめてよかったと思っています。
この記事では、新卒保育士が辞めたいと感じたときに考えたいことを、実体験をもとにまとめます。
向いてないのか、年度途中でも辞められるのか、辞めたあとどうなるのか。そのあたりを順番に整理していきます。
新卒で辞めたいと思うのは甘えじゃない
結論から言うと、甘えではありません。
保育士の仕事は、実際に働いてみないとわからないことだらけ。実習でいくら経験を積んでいても、現場の人間関係や園の空気、担任を持つプレッシャーは、入ってみて初めて分かることが多いです。
それに、保育士の1年目は次から次へとやることが押し寄せてきます。
環境への適応、子どもとの関係づくり、保護者対応、書類仕事、先輩との距離感。慣れる間もなく、全部が同時にのしかかってくる。
「みんな乗り越えてきたんだから自分も」と思うかもしれません。でも、その「みんな」の中には、心を壊しながらも表に出さずにいた人も、辞めていった人も、当然含まれています。乗り越えた人だけが見えているだけです。
私も最初は「慣れるだろう」「まだ頑張れる」と思っていました。でも、我慢でどうにかなる段階をとっくに超えていた。そのことに、体が限界になるまで気づけませんでした。
辞めたいと思うのは、弱さではありません。それだけ真剣に向き合っているからこそ、しんどくなっているんだと思います。
私が新卒1か月で幼稚園を辞めるまでに起きたこと
新卒で幼稚園に就職したとき、私はそれなりに前向きでした。実習も順調だったし、「自分もそのうち慣れるだろう」という気持ちがあった。少しの自信もありました。
でも、実際の園は想像とまったく違いました。
採用前の2月から研修が始まり、園には独特なルールが多く、常に見張られているような空気がありました。わからないことがあっても聞きづらく、聞いてもすぐ理解できない自分を責める毎日。
新年度が始まると、園長から毎日のように怒鳴られるようになりました。何をしても否定されるような感覚で、出勤前から動悸がする日もありました。それでも無理だと認められないまま「まだ大丈夫」「そのうち慣れる」と思い込んでいました。
でも、ある朝突然、過呼吸のようになって涙が止まらなくなりました。その日を境に、もう園へ行けなくなったんです。
その後、心療内科でパニック障害と診断され、4月で退職しました。正式に採用されてから実質1か月も続きませんでした。
パワハラから限界になるまでの詳しい経緯は、園長のパワハラで限界だった保育士の体験談に書いています。
退職するとき、私がいちばん困ったのは「どう伝えるか」でした。もし自分で伝えられる状態になかったら、退職代行という選択肢もあります。保育士が退職代行を使っていい理由はこちらにまとめています。
保育士が向いてないのかも…と感じたら
「向いてないのかも」と思ったとき、それは辞めるサインなのでしょうか。
私はそうとは限らないと思っています。
「向いてない」と感じる理由のほとんどは、子どもへの接し方が分からない、ミスが多い、先輩のようにうまくできない、といったものです。でもそれは、向いていないのではなく、まだ慣れていないだけのことが多い。新卒1年目でベテランと同じようにできる人なんていません。
一方で、「向いてない」という言葉の裏に、本当は別のしんどさが隠れていることもあります。
人間関係がつらい、怒鳴られる、休めない。
そういう環境的な問題が積み重なっているとき、人は「自分に原因がある」と考えやすくなります。環境がおかしいのに、自分が向いていないせいだと思い込んでしまう。
私も当時、自分が向いていないのだと思っていました。でも今振り返ると、あの園が異常だっただけで、環境が変わってからは保育の仕事を10年続けることができました。
「向いてない」と感じているなら、まずこれだけ考えてみてください。
今のしんどさは、仕事の内容から来ていますか。
それとも、職場の環境から来ていますか。
仕事そのものが合わないのか、その職場が合わないのかで、次の選択肢はまったく変わってきます。
年度途中で辞めたいときはどうすればいい?
私が退職したのも、年度途中でした。4月、新年度が始まってすぐのことです。
年度途中で辞めたいと思うと、「今やめたら迷惑がかかる」「年度末まで続けるべきかな」という気持ちが強くなりやすいです。私も当時、そう思っていました。でも今は、あのタイミングで辞めてよかったと思っています。
結論から言うと、年度途中でも辞めることはできます。
心や体にサインが出ているなら、年度末まで待つ必要はありません。朝になると涙が出る、眠れない、動悸がする。そこまで来ているなら、「もう少し我慢すれば」で乗り越えられる段階ではないことが多いです。私がそうでした。
責任感が強い人ほど、自分のしんどさより周りへの迷惑を先に考えてしまいます。でも自分が壊れてしまったら、結果的に周りにもっと迷惑をかけることになる。それよりも早めに動いた方がいい場面もあります。
年度途中での退職の伝え方や、引き止められたときの対処については、保育士の退職理由に嘘は必要?角が立たない伝え方と例文に詳しくまとめています。
新卒で辞めたあと、次の仕事はどうなる?
退職したとき、私は知恵袋で「新卒 保育士 すぐ辞めた」「1か月で辞めた その後」などと検索し、見あさっていました。同じ経験をした人を探して、この先どうなるのかを確認せずにはいられなかったんです。
でも当時は、あまり参考になる体験談が見つかりませんでした。同じ経験をした人の「その後」が知りたくて探しても、なかなか出てこなかった。だから今、同じように悩んでいる人の参考になればと思って、自分がその体験談を書いています。
退職直後は、正直しんどかったです。
周りの友達はみんな保育士として働いていて、自分だけが取り残されたような感覚がありました。
親への申し訳なさ、続けられなかった情けなさ、先の見えない不安。ふとしたときに涙が出ることもありました。
それでも、少しずつ前に進みました。
最初は人とあまり関わらない倉庫のアルバイトから始めて、派遣期間が満了するころには友人の紹介で託児所でのアルバイトを開始。週2〜3回の勤務で、社会に戻るためのリハビリのような時間でした。
その後「毎日来てほしい」と言われ、託児所で週5日のフルタイムで10か月ほど働いたあと、正規採用の求人に応募して1社目で内定をもらいました。そこで3年目に正職員になり、結果的に10年勤続できました。
振り返って思うのは、つらかったのはあの園が合わなかっただけで、保育士という仕事が合わなかったわけではなかったということです。職場が変わったら、保育の仕事が楽しいと思えるようになりました。「向いてなかったんじゃなくて、あの職場が合わなかっただけ」というパターンは、決して珍しくないと思っています。
新卒で1か月で辞めた事実は、次の就職活動で不利に働くこともあります。「どうしてそんなに早く辞めたの?」と聞かれる場面もありました。でも、それだけで人生が終わるわけではありませんでした。
次の職場をどう探すかについては、保育士の転職サイトはどこがいい?悩み別におすすめを紹介にまとめています。
今の自分にできることから始めていい
「辞めたい」と思いながらも、次に何をすればいいのかわからなくて動けない。そういう状態のとき、無理に全部を一気に解決しようとしなくていいです。
まず一つだけやってみてほしいことがあります。
誰か一人に話してみる
家族でも、友達でも、園の外にいる人なら誰でもいいです。保育の現場にいると、その職場の空気が当たり前になってしまい、感覚が麻痺していくことがあります。外の人に話してみると、自分では気づいていなかったしんどさに気づくことがあります。
ほかに働ける場所を、見るだけでも見ておく
今すぐ転職を決める必要はありません。ただ、ほかに選択肢があると知るだけで、気持ちは少し楽になります。選択肢が一つしかないと思うと、人は追い詰められやすいものです。保育士向けの転職サイトは、保育士の転職サイトはどこがいい?悩み別におすすめを紹介で悩み別にまとめています。
どうしても自分で動けないときは
退職を伝えることすら怖くて動けない状態なら、退職代行という選択肢もあります。私が辞めた当時にはなかったサービスですが、今があったなら間違いなく使っていたと思います。保育士が退職代行を使っていい理由はこちらにまとめています。
よくある質問
- 保育士の1年目の離職率はどのくらい?
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厚生労働省のデータによると、保育士の離職率は全体で約10%前後とされています。ただし1年目に絞ったデータは公表されていないことが多く、実態はさらに高いと言われています。新卒で辞める人が珍しくないのは確かです。
- 新卒1年目で辞めると、次の就職に影響はある?
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影響はゼロではありません。面接で退職理由を聞かれる場面はあります。ただ、答え方や次の職場選びを工夫すれば立て直せます。私自身、新卒1か月で辞めたあと、1社目の面接で内定をもらえました。早期退職イコール終わりではありません。
- 保育士を年度途中で辞めるのは非常識?
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法的には、退職届を提出すれば辞めることができます。心や体が限界の状態で無理に続けることの方が、長い目で見てリスクが高いです。辞めることより、壊れるまで我慢することの方が問題だと私は思っています。
新卒で辞めても、人生は終わらない
新卒で保育士を辞めたいと思うのは、甘えではありません。
次から次へと押し寄せる仕事、慣れない環境、職場の人間関係。
それだけのものを抱えながら限界を感じるのは、当然のことだと思います。
私は新卒で1か月も続かず逃げるように退職し、当時は人生が終わったと思いました。
でも辞めたあと、ゆっくり立て直して、保育士として10年続けることができました。向いていないと思っていたのは、あの職場が合わなかっただけでした。
もし今、本当に限界を感じているなら、自分のしんどさを後回しにしないでください。誰かに話す、ほかの選択肢を見てみる、それだけでも気持ちは変わることがあります。
新卒で辞めても、やり直せます。それが、あのとき辞めた私が今いちばん伝えたいことです。
転職先を探し始めるなら、一人で求人を見て回るより、保育士専門の転職サイトを使う方が効率的です。私も転職のときに使いました。どのサービスが自分に合うかは、保育士の転職サイトはどこがいい?悩み別におすすめを紹介で詳しくまとめています。まずは登録だけでも、気持ちが少し楽になることがあります。

