「退職理由、嘘ついてもいいかな」と思いながら、今の職場にどう伝えるか悩んでいませんか。
引き止められたくない。本当のことを言ったら気まずくなる。でも嘘をついてバレたらどうしよう。そんなふうに頭の中がぐるぐるしているあなたに読んでほしいです。
この記事は、今の職場に退職意思を伝えるときの話をまとめています。転職の面接でどう答えるかについては、保育士の退職理由は面接でどう答える?印象が悪くなりにくい例文を紹介にまとめています。
結論から言うと、嘘をつく必要はありません。本音を全部話す必要もありません。退職理由は「整えて伝える」という第三の選択肢があります。
保育士歴13年、2回正規採用で退職した経験がある私が、実体験をもとにまとめます。
1回目は新卒で1か月、体調を崩して逃げるように辞めました。
そのときの経緯は新卒保育士が辞めたいと感じたら|1か月で退職した私の体験談とその後に詳しく書いています。
2回目は10年勤めた保育園を、本当の理由は一切言わずに円満に退職できました。
退職理由に嘘は必要?
結論から言うと、嘘をつく必要はありません。
ただし、本音を全部話す必要もありません。
「本当のことを全部言う」か「嘘をつく」かの二択で考えがちですが、その間に「整えて伝える」という選択肢があります。
たとえばパワハラが理由だったとしても、「園長にパワハラを受けました」とそのまま言う必要はありません。「職場環境が自分に合わず、心身に負担が出てきたため退職を決めました」と整えれば、嘘をつかずに角も立てずに伝えられます。
大切なのは事実を消すことではなく、相手に受け取りやすい言葉に置き換えることです。本音を言わないことと、嘘をつくことは違います。
嘘でごまかすとどうなる?
「少しだけ話を盛っても大丈夫かな」と思う気持ちはわかります。でも退職理由を大きく嘘でごまかすのはおすすめしません。理由は2つあります。
保育の世界は思っているより狭い
「遠くに引っ越すので辞めます」と言って同じ市内の園に再就職すると、交流会や研修で前の園の関係者と顔を合わせることがあります。私の後輩で実際にそういう人がいました。家庭の事情で引っ越すと言って辞めたのに、すぐ近くの園で働いていた。本人はあっけらかんとしていたようですが、園長同士が知り合いだった可能性を考えると、「引っ越すって言ってたのに」という話をされるリスクは十分あります。実際に私も今のパート先の面接で、履歴書を見た園長から「あの幼稚園にいたの?この前園長先生に会ったよ」と言われました。保育の世界の狭さは、本当のことです。
嘘をつくなら徹底しないと苦しくなる
「この人なら本音を言っても大丈夫」と思って話したことが、思わぬ形で広まることがあります。仲のいい同僚に本当の理由を話したら、後日別の先輩から「聞いたよ〜」と言われた、なんてことは保育の現場では珍しくありません。
私は10年勤めた園を辞めるとき、同期にさえも退職理由を統一しました。仲が良くても、その同期はこれからもその職場で働いていく人たちです。職場をディスるようなことを言って、その人たちが働きにくくなるのは避けたかった。だから誰に対しても同じ理由を伝えました。
嘘をつくなら徹底する。でもそれは結構しんどいです。だからこそ、嘘ではなく「整えて伝える」方が長い目で見て楽なんです。
私が退職理由を伝えたときの話
10年勤めた保育園を辞めたとき、本当の理由は一切言いませんでした。
本当の理由は、他人の子どもを抱っこして甘えさせながら、自分の子どもの小さい時期を誰かに預けることへの疑問や、自分が親になったことで保育方針への疑問が生まれたことでした。でもそれは、職場に伝える必要がない理由だと思っていました。
だから代わりに、誰も文句を言えない理由を揃えました。
実家が遠方で頼れる人がいないこと、超早番・超遅番・会議で21時を過ぎる日もあること、夫も夜や土日に勤務があり体力が限界であること。「いつかまた働きたいけど、少しゆっくりしたい」という旨を伝えました。
嘘はついていません。実際に本当に大変だったのは本当のことです。ただ、伝える内容を選んだだけです。
引き止められませんでした。退職後も円満で、担任していたクラスの子どもたちの運動会も卒園式も見に行けました。園長には「また働きたくなったらまず相談して」と言ってもらえました。
本音を全部話さなくても、嘘をつかなくても、円満に辞めることはできます。
保育士の退職理由の伝え方|角が立ちにくい例文
退職理由は、正直に全部話せばいいわけではありません。
でも、嘘をつく必要もありません。
大切なのは、本音をそのままぶつけるのではなく、相手が受け取りやすい形に整えて伝えることです。
ここでは、保育士がよく悩みやすい退職理由ごとに、角が立ちにくい伝え方の例文を紹介します。
人間関係が理由のとき
職場の人間関係がつらくても、そのまま「〇〇先生が苦手で辞めます」「園長とうまくいかないので辞めます」と伝えるのはおすすめしません。
相手を責める言い方になると、話し合いではなく言い争いになりやすいからです。
人間関係が理由のときは、職場環境が自分に合わなかったという伝え方に整えると、嘘になりにくく角も立ちにくいです。
例文
「働く中で、自分に合った環境について考えるようになりました。今の環境では心身の負担が大きく、このまま続けるのが難しいと感じ、退職を決めました。」
短く伝えるなら
「職場環境が自分に合わず、心身の負担が大きくなってきたため、退職を決めました。」
仕事量が多すぎるとき
行事の準備、持ち帰り、書類、残業。
仕事量が多すぎて限界でも、「仕事が多すぎて無理です」とそのまま伝えると、不満だけが強く伝わってしまうことがあります。
そんなときは、働き方を見直したいという方向に整えて伝えるのが無難です。
例文
「働き方について考える中で、今の勤務を続けることが難しいと感じるようになりました。体力面や生活との両立も含めて見直したく、退職を決めました。」
短く伝えるなら
「今の働き方を続けることが難しくなり、生活との両立を見直したいと考え、退職を決めました。」
体調不良が理由のとき
体調不良は、相手も強く引き止めにくい理由のひとつです。
ただし、無理に重い病名を言ったり、詳しく説明しすぎたりする必要はありません。
大切なのは、今のままでは続けるのが難しい状態だと伝えることです。
例文
「体調面に不安があり、このまま勤務を続けることが難しいと感じています。一度仕事を離れて、しっかり休養したいと考え、退職を決めました。」
短く伝えるなら
「体調面に不安があり、今の勤務を続けるのが難しいため、退職を考えています。」
家庭の事情が理由のとき
家庭の事情は、退職理由として伝えやすく、角も立ちにくい理由です。
実際に、子育てや家族の都合、生活リズムの見直しなどがあるなら、それを中心に伝えれば十分です。
細かい事情まで説明しなくても大丈夫です。
例文
「家庭の状況が変わり、今の勤務形態を続けることが難しくなりました。家族との生活を優先して見直したいと考え、退職を決めました。」
短く伝えるなら
「家庭の事情で、今の勤務を続けることが難しくなったため、退職を決めました。」
保育観が合わないとき
保育方針や園の考え方に違和感があっても、それを正面からぶつけると揉めやすくなります。
特に退職時は、「この園のやり方はおかしいと思います」と言っても、状況が良くなることはあまりありません。
そんなときは、自分が大切にしたい保育を見つめ直したいという伝え方にすると、前向きな印象になります。
例文
「働く中で、自分が大切にしたい保育について改めて考えるようになりました。今後の働き方を見直したい気持ちが強くなり、退職を決めました。」
短く伝えるなら
「自分の保育観や今後の働き方を見直したいと考え、退職を決めました。」
年度途中で辞めたいとき
年度途中の退職は言い出しにくいですが、心や体が限界なら無理を続ける方が危険です。
この場合は、迷っている感じを出さず、続けるのが難しいことをはっきり伝えることが大切です。
例文
「大変申し訳ないのですが、今の状態では年度末まで勤務を続けることが難しいと判断しました。ご迷惑をおかけしてしまいますが、退職させていただきたいと考えています。」
短く伝えるなら
「今の状態では勤務の継続が難しく、年度途中ではありますが退職したいと考えています。」
退職理由を伝えるときのポイント
例文をそのまま使ってもいいですが、大切なのは自分の状況に合わせて少し言い換えることです。
退職理由を伝えるときは、次の3つを意識すると話しやすくなります。
相手や職場を悪く言わない
本音では不満がたくさんあっても、退職を伝える場では相手を責める言い方は避けた方が無難です。
「あの先生が嫌だった」「園長の対応に納得できない」と伝えると、話がこじれやすくなります。
理由はひとつに絞る
あれもこれも話すと、かえって話がぶれやすくなります。
伝える理由は、いちばん受け入れられやすいものをひとつ決めておくと楽です。
迷っている感じを出しすぎない
「どうしようか悩んでいて…」という言い方だと、引き止められやすくなります。
気持ちが決まっているなら、相談ではなく意思として伝える方がスムーズです。
保育士の退職の伝え方|誰にどう伝える?
退職理由を整えたら、次は誰にどう伝えるかです。ここで順番を間違えると、話がこじれやすくなります。
まずクラスリーダーや主任から伝える
いきなり園長に伝えるのではなく、まずクラスのリーダーや主任など、自分に近い立場の人に伝えるのが基本です。順番を飛ばすと、あとで気まずくなることがあります。
私が10年勤めた園を辞めたときも、クラスリーダー→主任→園長の順に伝えました。段階を踏んで伝えることで、話がスムーズに進みやすくなります。
結論から短く伝える
言い出しにくいときほど、長く説明しようとしがちです。でも最初から全部うまく話そうとしなくて大丈夫です。
「退職についてご相談したいことがあります」の一言から始めれば十分です。そのあとで退職理由を短く伝え、「みなさんにご迷惑をおかけすることになると思いますが」と相手への配慮を一言添えると、相手も責める気になりにくいです。
同僚には後から伝える
退職のことを先に同僚に話してしまうと、思わぬ形で話が広がることがあります。まずは伝えるべき順番の相手に話してから、同僚へ伝えるのが無難です。
保育士が年度途中で退職するときの伝え方と注意点
年度途中で辞めたいと思うと、「今やめたら迷惑がかかる」「年度末まで続けるべきかな」という気持ちが強くなりやすいです。
結論から言うと、年度途中でも辞めることはできます。法的には退職届を提出すれば辞められますが、園によって就業規則が異なるので先に確認しておくと動きやすくなります。
ただし心や体にサインが出ているなら、年度末まで待つ必要はありません。
朝になると涙が出る、眠れない、動悸がする。そこまで来ているなら、年度末まで我慢する方がリスクが高いです。
責任感が強い人ほど自分のしんどさより周りへの迷惑を先に考えてしまいますが、自分が壊れてしまったら結果的に周りにもっと迷惑をかけることになります。
引き止められたとき、どうしても動けないときは
引き止められたときの対処
引き止められることが怖くて退職を言い出せない人は多いです。でも引き止められにくくするコツがひとつあります。
気持ちが固まったら、迷っている素振りを見せずに伝えることです。「辞めようか悩んでいて…」という言い方だと相手に引き止める余地を与えてしまいます。「退職したいと考えています」と意思として伝える方が話が進みやすいです。
私が10年勤めた園を辞めたとき、引き止められなかった理由のひとつは決断してすぐ伝えたことでした。迷っている様子を見せなかったことで、相手も引き止めにくかったのだと思っています。
どうしても自分で動けないときは
怖くて言い出せない、体が動かなくて職場に連絡できない。そこまで追い詰められているなら、自分で伝えることにこだわらなくていいです。
退職代行を使えば、職場に一切連絡せずに辞めることができます。
詳しくは保育士が退職代行を使っていい理由|パニック障害で辞めた私の体験談にまとめています。
よくある質問
- 退職理由に嘘をついてもいいですか?
-
嘘をつく必要はありません。ただし本音を全部話す必要もありません。事実の中から相手が受け取りやすいものを選んで伝える、「整えて伝える」という方法が一番角が立たずに済みます。
- 保育士が引き止められずに辞めるにはどうすればいい?
-
気持ちが固まったら迷っている素振りを見せずに伝えることが大切です。「辞めようか悩んでいて…」ではなく「退職したいと考えています」と意思として伝える方が話が進みやすいです。
- 年度途中で辞めても大丈夫ですか?
-
法的には退職届を提出すれば辞めることができます。心や体に限界のサインが出ているなら、年度末まで待つ必要はありません。
- 退職理由を家庭の事情にしてもいいですか?
-
家庭の事情は退職理由として使いやすく、角が立ちにくいです。ただし「引っ越し」など、あとから嘘だとわかる理由は避けた方が無難です。実際に大変な事情があるなら、それを中心に伝えれば十分です。
- 退職理由で嘘がバレたらどうなりますか?
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バレたからといって法的に罰せられるわけではありません。ただし保育の世界は狭く、園長同士が顔見知りのケースもあります。嘘がバレると信頼を失い、次の職場探しに影響が出ることがあります。だからこそ嘘ではなく「整えて伝える」方が長い目で見て安全です。
- 引き止められない退職理由はありますか?
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完全に引き止められない理由はありませんが、引き止めにくい理由はあります。体調不良や家庭の事情は相手も強く反論しにくいです。ただし理由より大切なのは、迷っている素振りを見せずに意思として伝えることです。
嘘をつかなくても、辞めることはできる
退職理由に嘘をつく必要はありません。本音を全部話す必要もありません。大切なのは、事実を整えて相手に受け取りやすい形で伝えることです。
私は2回正規で退職しましたが、どちらも本当の理由は一切言いませんでした。1回目は体調を崩して逃げるように辞めました。2回目は整えて伝えることで円満に辞めることができました。嘘ではなく、伝える内容を選んだだけです。
もし今、退職を言い出せずに毎日がしんどいなら、まずは退職理由を整えるところから始めてみてください。誰も文句を言えない理由をひとつ用意しておくだけで、気持ちは少し楽になります。
次の職場を探す余裕があるなら、保育士専門の転職サイトを先に見ておくのがおすすめです。保育士の転職サイトはどこがいい?悩み別におすすめを紹介

